どんなにお部屋の中を素敵に整えても、部屋の片すみに味気ないペットのケージがデンと鎮座していたら、なんだかせっかくのインテリアが残念なことになりそうですよね。

確かに、一昔前までペットのケージはどこか機能性一辺倒でした。しかし、いまや多種多様なデザインや材質から、好みのものを選ぶことができる時代です。

せっかくお部屋の中にペットのケージを設置するのであれば、ケージとしての機能とおしゃれを両立させて、インテリアの一部として楽しんじゃいましょう!

ペットのケージはただ単に閉じ込めるためのものじゃない!

ペットのケージといえば、動物を閉じ込めておく檻(おり)、というイメージを持たれているかたもいます。

閉じ込めるという言葉には、どこかネガティブな印象がありますよね。しかし、家庭に設置するペットのケージは、閉じ込めることだけが目的なわけではありません。

もちろん、四方を囲んで好き勝手にウロウロできなくすることは、ケージを設置する目的の一つです。しかし、その機能はあくまでもペットの安全を守るためのものであり、室内にケージを置く理由の一部でしかありません。

ケージはペットがいる生活を、より快適にするための重要なアイテムです。

ペットにケージが必要な理由

室内にペットのケージを設置したほうがよいのは、人とペットの双方にいろいろなメリットがあるからです。

● ペットがリラックスして過ごせるテリトリーとしての役割
● トイレ・寝床などペットに覚えてほしいことを認識させやすい
● 誤飲・誤食・感電などの危険からペットの身を守る
● 飼い主の目が届かない留守番中の安全を確保する
● 来客時など、人とペットを分ける境界線の役割
● 人とペット双方の衛生管理がしやすくなる
● 入院や避難時など不測の事態に対応しやすい

このように、本来のケージには様々な役割があります。しかし、実際にはペットを閉じ込めるためだけに使っているケースも少なくなく、これではペットも飼い主もケージを好きにはなれませんよね。

扉を開けた状態でもペットが自らの意思で出入りする――いわばペット専用のお部屋のような使い方ができたら、ペットのいる生活がより充実するのは間違いないでしょう。

機能性とおしゃれを両立させたケージの選び方

「せっかく素敵なお部屋なのに、すみっこに置いてあるペットのケージだけが残念よねぇ…」などと言われてしまうのは、はなはだ心外ですよね。

ペットのケージはインテリアの邪魔にならないどころか、いまやインテリアをグレードアップさせる家具の一部としても注目されています。

ケージが置いてあるからこそ「素敵!」といわれるお部屋作りを目指すには、次の点をしっかり踏まえたうえでケージを選ぶことが大切です。

1. ケージのサイズ
2. ケージを設置する場所
3. ケージの材質

①ペットの体格に合わせた過不足のないケージのサイズ

設置できるケージの大きさは、部屋の広さや家具の配置などにも影響されますが、少なくともペットが楽に方向転換できるサイズは最低限確保しておきたいところです。

ペットが犬であれば、伏せをしたときに足や鼻先がケージから飛び出さない程度の広さが必要。猫なら二階建てタイプのケージを選ぶことで、縦長に空間を使う方法もあります。

➁人の動線の邪魔にならずペットがリラックスできる設置場所

ケージは人の動線を妨げず、なおかつペットがリラックスできるような場所に設置しましょう。

家の間取りによってケージを置ける場所には限りがありますが、少なくとも次のような場所は避けるべきです。

● テレビやオーディオなど音がする機材の近く
● 玄関やトイレなどドアの開閉と人通りが多い場所
● 外部の様子がまる見えになってしまう窓のそば

こういった場所はペットがリラックスできず、ケージの設置場所としては向きません。

また、出来るだけ温度変化の少ない場所を選ぶことも、ペットの健康管理をするうえで大切なポイントといえるでしょう。

③デザイン性と耐久性のバランスを踏まえてケージの材質を決める

ケージの材質には「木製」「金属製」「プラスチック製」と、これらの材質が組み合わさったものがあります。

価格の面では木製と金属製はやや値段が張る印象ですが、プラスチック製は価格帯や仕様が幅広く、用途に応じて選べるところがメリットです。

とはいえ、木製や金属製もプラスチックとの組み合わせでリーズナブルな価格を実現しているものもあります。店舗だけではなくネットショップなどのECサイトもチェックして、理想的なケージを探してみましょう。

木製のケージ
デザイン性を重視したいなら、木製のケージをチェックしましょう。木製のケージは材質がどのような色であっても、不思議と室内にしっくり馴染むところが魅力です。ケージと家具や床の色を合わせれば、より高級感がアップすること間違いありません。

ただし、噛み癖や引っ掻き癖のあるペットは注意が必要。というのも、破片を飲み込んでしまったり、ささくれに体を引っかけてケガをする恐れがあるからです。もちろん、傷だらけになると見栄えも悪くなり、オシャレどころではなくなりますよね。

木製のケージに不安がある場合は、多少のことでは形状が変化しにくい金属製やプラスチック製を選ぶのが一番です。

金属製のケージ
噛み癖や引っ掻き癖のあるペット、力の強い大型犬などには頑丈な金属製のケージがおすすめです。

金属製といっても警察犬や軍用犬をイメージさせる、あのゴツくて無機質なスチール製のケージのことをいっているわけではありません。

ペットが家族の一員として認識されるようになった頃から、洗練されたデザイン+きれいな色に塗装されている、おしゃれな金属製ケージが豊富になりました。金属製は格子部分が細くても頑丈なため、スッキリとした見た目に加えて耐久性も申し分ありません。

どんなインテリアにも映えるシックな黒のアイアンケージ、サビ色に塗装されたアンティーク調のもの等々、ペットを飼っていなくてもお部屋に飾っておきたくなるおしゃれなケージが見つかりますよ。

プラスチック製のケージ
現在主流ともいえるプラスチック製のケージですが、最大のメリットは価格をおさえつつバリエーション豊かなことです。

デザイン・間仕切り・扉の形状など、「これは痒い所に手が届いてる!」と感心したくなるものがたくさんあります。

また、プラスチック製は洗剤を使って丸洗いしやすいため、衛生管理がしやすいところもメリットといえるでしょう。

一昔前ならプラスチック製のケージは少々安っぽいイメージがありましたが、いまやおしゃれと耐久性を兼ねそろえたものがたくさんあります。

初めてペットを飼うなら、まずは入門編としてプラスチック製がよさそうですね。

工夫次第でペットのケージはおしゃれに変えられる!

機能性とデザイン性を兼ねそろえたペットのケージは、室内をおしゃれに演出してくれるインテリアです。とはいえ、価格の面で二の足を踏むこともあるでしょう。

でも心配はいりません!何の変哲もないケージだったとしても、ちょっとした工夫次第でおしゃれなケージに変えることはできますよ。

たとえば…

● ケージの手前にカラフルなマットを敷く
● 天井部分に北欧風のスノコを置き、ケージにウッディーな雰囲気を付け加える
● ケージを覆う布の柄や色をインテリアに合わせる

たったこれだけでも、無機質だったケージのイメージががらりと変わるはずです。機能面とおしゃれを両立させて、ペットがすぐそばにいる生活をもっと楽しみましょう!