家族の誕生日や、ケーキを囲んでのティータイムなど、美味しそうにケーキを食べていると、犬も興味を示すことがよくあります。
特にクリスマスや誕生日などお祝いの席では、「一口くらい大丈夫かな?」と、あげたくなりますよね。
しかし、「人間が食べているケーキをこのままあげて大丈夫なのかな?」という考えもよぎるでしょう。
今回は、人間用のケーキは犬にとってどんな影響を与えるのか、ケーキを与えるならどんなものが良いのかなどを解説していきます。

犬はケーキを食べられる?

小麦粉やバター、ふわふわの生クリームや甘酸っぱいフルーツで作られているケーキは、基本的には犬が食べても大丈夫です。
しかし、人間でもカロリーを気にするほどケーキは高カロリー。
なので、犬が食べるとなると極少量しか食べられません。
沢山食べさせたいと考えるならば、低カロリーで、犬に優しい素材で作られた犬専用のケーキがよいでしょう。
また、人間用のケーキの中には、食べられるケーキと、食べられないケーキも存在するのです。

犬が摂取してはいけない素材

ケーキを作るときにはさまざまな材料を使います。
小麦粉や砂糖や玉子、生クリームの他にも多くの素材を合わせてケーキが作られています。犬が摂取してはいけない素材にはどんなものがあるのでしょうか?

チーズやチョコレートケーキはダメ!

犬が食べてはいけない代表的な素材の1つとして有名なのはチョコレートです。
チョコレートの原料であるカカオは犬にとっては強い中毒性があると言われています。
そのため、チョコレートケーキや、ココアパウダーの入っているケーキなどは食べさせてはいけません。

アルコール

人間用のケーキには、香りづけでアルコールが入っていることがあります。
犬は、アルコールを分解する能力がありません。
さらに中毒性もあるため、必ず原材料を確認しましょう。
そのため、アルコールが多く入っているブランデーケーキや、ラムで戻したドライフルーツなどが入っているフルーツケーキなど、アルコールが多く入っているケーキは食べられません。

犬がケーキを食べられるのはいつから?

ケーキは食感が柔らかいため、幼犬でも食べられます。
しかし、体の事を考えると、1歳を越えてからが良いでしょう。
また、犬が人間用のケーキを食べられたとしても極少量、1センチ角程度なので、本当に一口食べられるかどうかの量です。
クリームの脂肪分や砂糖など体に負担の掛かる素材も多いことから市販のケーキはおすすめできません。

犬と一緒にケーキを楽しみたいなら作るのもおすすめ

犬と一緒にケーキを食べたいと考えるなら、手作りをするのもおすすめです。
人間用のケーキの素材を少し変えたりするだけで、見た目は同じなのに犬も食べられるケーキも作れます。
立派なショートケーキは作れなくても、焼きっぱなしのパウンドケーキならカンタン。
材料をまぜるだけなので手軽に作れますよ。

犬にケーキをあげるなら素材を変更しよう

犬にあげるケーキは、どのような素材に変更するとよいのでしょうか?
ここでは、ケーキで使いがちな素材の代替品となるものを紹介していきます。

チョコレート→キャロブ

チョコレートは、先述したとおり犬への中毒性が強いため食べられません。
キャロブの和名は「イナゴマメ」というマメ科の植物。日本では、粉末状で見ることが多く、茶色でほんのり甘みがありプレーンココアのような見た目をしています。
使い方はココアパウダーと一緒で、少し水を入れて溶き、スポンジケーキに混ぜたり、上からココアパウダーのように振りかけたりして使います。
見た目は似ていますが、キャロブはノンカフェインのため、犬にも安心して与えられます。
自然食品のお店で見かけることも多く、通信販売でも手に入ります。

クリーム→マッシュポテト、水切りヨーグルト

ケーキに使う生クリームは、乳糖や脂肪分、砂糖も多く含まれています。
そのため生クリーム部分をマッシュポテトや水切りヨーグルトにすると、犬も食べられるクリームになります。
マッシュポテトはしっかり裏ごしをして滑らかにして使います。
クリームの絞り袋にいれて使えば、ケーキのように、模様をいれることも簡単です。水切りヨーグルトは、市販の無加糖のヨーグルトを、キッチンペーパーを敷いたザルに入れ一晩おいて水分を抜いたもの。
ケーキの土台に塗ったり、生クリームのようにケーキを飾ったりにも使えます。
水分が抜けすぎると使いづらいので、水分量に注意してください。

小麦粉→米粉

小麦粉は、アレルゲンの1つです。
小麦アレルギー体質の場合、小麦粉で作ったケーキを体内に入れてしまうと、アレルギー反応が起こり、最悪死に至ることもあります。
そのため、小麦粉と同じように使える、米粉を利用するとよいでしょう。
米粉は小麦粉にくらべてすこしもっちりとした仕上がりとなるため、食べ応えも上がります。
また、お米独特の甘さもあるため、愛犬に喜ばれるかもしれません。

犬にケーキをあげるときの注意点

犬にケーキをあげるとき、どのようなことに注意をすればよいのでしょうか。
飾り付けで注意する点や、食べる量や、アレルギーなどに触れていきます。

アレルギーに注意

犬にケーキをあげる際、気になるのはアレルギーです。
人間にアレルギーがあるように、犬にもアレルギーは存在します。
犬のアレルギー症状は、掻いたり、舐めたり、噛んだりと、痒そうにしていることで発見できます。
初めて食べるものを与えるときは、病院が開いている時間帯に与えるのがおすすめです。
もし、ケーキを食べてアレルギーのような症状が出た場合はすぐに動物病院で診てもらうとよいでしょう。

フルーツなどは細かく刻む

人間用のケーキの場合、上に乗っている大粒のイチゴは嬉しいですよね?
人間は咀嚼をして大きなものでも食べられますが、犬の場合は咀嚼が少なく丸のみに近い状態になることから、フルーツをケーキに挟んだり、上に乗せるときは、細かく刻むと良いでしょう。
ただし、量はあまり食べられないので、細かく刻んで広げて飾ると見た目も華やかになります。
しかし、ブドウや柑橘類の外皮はたべられないので注意しましょう。

量を控えめにする

素材を変更して犬仕様となった場合にも、あまり大量のケーキは与えないようにしましょう。
嗜好品として与えるので、くくりとしてはいつもあげているおやつと同じ感覚です。
人間のケーキのように、5号サイズなどで作るよりは、プリンカップで製作するなど、量を控えめにするとよいでしょう。

犬とケーキを手軽に楽しむなら通販などで購入も可能

犬と一緒にケーキを食べたいからといって毎回作るのは大変ですよね?
ペットのケーキは意外にも多くの場所で販売されています。
その種類も豊富で、日常食べられるケーキからバースデーケーキまでさまざま。
ペット用品が多く置いてある店舗や、ペットショップ、インターネットでも入手できます。
バースデーケーキなど大きなものは予約となっているので、ケーキを食べる予定があるなら一度利用して見るのも良いでしょう。

まとめ

犬のケーキは、人間用のものよりも犬用のケーキの方が体にも優しく安心できます。
また、素材を変えるだけで人間用のケーキと一緒に犬用のケーキも作れます。
野菜フレークを混ぜて作るとカラフルなケーキも作れるので、チャレンジしてみるのも楽しいでしょう。
販売されているケーキも入手しやすくお手頃なのでおすすめです。
こんどの愛犬の記念日には、ぜひ犬も食べられるケーキにチャレンジしてみてくださいね。