犬の爪をケアせずに放置すると、伸びた爪によって肉球が傷ついたり、爪が割れてしまったりする可能性が高まります。そのため、犬の爪は定期的にお手入れしてあげることが大切です。
しかし、犬を初めて飼う方の中には、どのように爪をお手入れすればいいか分からないという方も多いのではないでしょうか? そこで今回の記事では、犬の爪切りのステップや犬の爪切りを行う際の注意点を解説します。この記事を読むことで、犬の爪をカットする際の注意点が理解できるようになります。
犬の爪切りが必要な理由についても併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
犬の爪切りが必要な理由
犬の爪切りは、犬を怪我から守るために重要です。爪が伸びすぎていると、歩くときや走ったときに肉球に爪がくいこんでしまったり、爪割れにつながったりします。
また、定期的に爪切りを行えていないと、爪と一緒に神経や血管も伸びてきてしまいます。つまり、元の長さに戻すには神経や血管も切る必要があるので、犬に痛みを与えてしまうのです。特に爪切りを嫌がる犬の場合、爪切りを行うのには労力を要しますが、しっかりとケアをしてあげることで、犬の健康状態を保つことができます。
さらに、犬の爪が長い状態だと、犬と触れ合うときに飼い主自身が怪我してしまう可能性があるので注意が必要です。
犬の爪切りのペース
一般的な爪切りのペースは、2~3週間に1回程度です。ただし犬の種類や大きさによっても爪が伸びるスピードは異なるので、長さを目安にするとよいでしょう。
犬が立っているときに地面につかない程度がベストな長さです。床に擦れたときに音がするようでしたら、爪を切るタイミングでしょう。
ただし、爪を切りすぎてしまうと、出血してしまう可能性があるので注意してください。
犬によっては散歩時に勝手に爪が削れることがあるので、頻繁に爪切りをしなくても大丈夫なケースもあります。しかし、親指にある爪の「狼爪(ろうそう)」がある場合、歩いて勝手に削れることはないので、飼い主が手入れしてあげることが大切です。
犬の爪切りのステップ
犬の爪切りはどのように行えばいいのでしょうか?ここでは、犬の爪切りのステップを確認しましょう。
ステップ1:爪切りを持つ反対の脇で固定
まず、爪切りを持つ反対の脇で犬を固定します。犬が自由に動ける状態だと、爪切りで他の場所を傷つけてしまう可能性があるためです。
ただし、犬を締め付けすぎないように優しく固定しましょう。二人で爪の手入れを行う場合は、一人が爪切りを担当し、もう一人はおやつで犬の注意を引きつけましょう。
犬の足を持ち上げて、爪を切りやすい位置に持ってきます。
前足から爪切りを行ってしまうと、犬が恐怖を感じて全ての爪を手入れできない可能性があるので、まず後ろ足から爪切りを行いましょう。
ステップ2:肉球を押して爪をカットする
爪切りを行う姿勢を作れたら、次は肉球を押して爪を出しましょう。爪が見えやすくなるので、犬を傷つけずに爪切りを行えます。
親指で肉球を押し、人差し指で切りたい爪を押さえましょう。爪の角から少しずつ削るようにして爪をカットしていきます。
爪の断面に血管(黒い丸)が見えたら爪のカットをストップしましょう。万が一、出血させてしまったら、すぐにガーゼなどで止血をしてください。
狼爪は手入れをするのを忘れてしまいやすいので、忘れずに爪切りをしてあげましょう。
ステップ3:足のケアを行う
爪切りを行うタイミングで、足のケアを行うことをおすすめします。まずは足の汚れを落とすために、濡れタオルやウェットティッシュなどで足裏を拭いてあげましょう。
足裏が清潔な状態になったら、ローションやクリームなどのスキンケア剤を肉球に塗ってあげてください。肉球を優しくマッサージしながらスキンケア剤を塗っていきましょう。
スキンケアを定期的に行うことで、肉球の硬化、角質化を防ぐことができます。
ステップ4:ご褒美をあげる
爪切りが終わったら、ご褒美をあげるのを忘れないようにしてください。爪切りの時間を楽しい時間と思ってもらうことで、爪のお手入れがしやすくなります。
愛犬が嫌がる場合は、いきなり爪切りから行うのではなく、体を触りながら足を触って慣れさせます。また、おやつの中でも特に好物のおやつを用意してあげるとよいでしょう。
犬がそれでも嫌がる場合は、数回に分けて切るなど、全ての爪を一度に切ろうとしないことがポイントです。
犬の爪切りを行う際の注意点
犬の爪切りを成功させるにはどうすればいいのでしょうか?ここでは、犬の爪切りを行う際の注意点を確認しましょう。
まずは全身を触る
まずは全身を触って、触れられていることに慣れさせましょう。いきなり足をつかんでしまうと、犬がびっくりしてしまう可能性があるためです。
全身を触った流れで、徐々に足も触っていきます。
肉球も一緒に触ってあげましょう。
犬が足を触られるのに慣れてきたら、爪切りを実行しましょう。おやつを与えながら、爪切りに対するネガティブなイメージを取り除くことが大切です。
爪の状態に合わせた爪切りを選ぶ
犬の爪切りを選ぶ際は、愛犬の爪の状態に合わせた爪切りや飼い主のスキルにあった爪切りを選びましょう。犬用の爪切りは、主に以下のタイプに分けられます。
- ニッパータイプ
- ギロチンタイプ
- ハサミタイプ
- 電動タイプ
ニッパータイプは、犬の爪切りに慣れていない初心者の方に人気のタイプです。切れ味が良いわけではないので、爪を切りすぎてしまうという事態を防げます。
一方、ギロチンタイプは切れ味がよいタイプの爪切りです。短時間で爪切りを完了できますが、慣れている方でないと、爪を切りすぎてしまう可能性があります。
ハサミタイプの爪切りは、サイズが小さい犬におすすめのタイプです。特に子犬の場合は、まだ爪が硬くないので、ハサミタイプで十分お手入れできます。
電動タイプは、犬の爪を削るタイプのアイテムです。細かく爪を削れるので、爪の切りすぎを心配している方や、爪切りの細かい仕上げをしたい方に向いています。
しかし、爪を削る際に摩擦によって匂いが発生することがあるので、犬に刺激を与えないように注意が必要です。
病院で切ってもらう
自分で犬の爪切りを行うのが困難な場合、動物病院で爪切りを行ってもらいましょう。特に爪切りを嫌がる愛犬だと指示に従ってくれずに、爪切りによって傷つけてしまう可能性があります。
また、動物病院などで爪切りのアドバイスを受けるようにしましょう。毎回動物病院で爪切りを行ってもらうとなると、通院の手間がかかるため、自分で爪のケアができるように知識を身につけることが大切です。
犬の飼育経験がある方や、トリマーなどにも相談するとよいでしょう。
まとめ
今回の記事では、犬のお手入れに慣れていない方に向けて、犬の爪切りが必要な理由や犬の爪切りのステップについて解説しました。
犬の爪切りは、犬だけでなく、飼い主自身を傷つけないためにも重要です。また、爪を伸ばしっぱなしにしていると、血管や神経まで伸びてしまう恐れがあるので、定期的にケアをしてあげましょう。
爪切りを行う際は、まず全身を触ってから徐々に足に近づくようにしましょう。いきなり足を抱えて爪を切ろうとすると、犬を恐怖を感じてしまいます。爪の状態や、飼い主のスキルに合わせた爪切りを選ぶのもポイントです。
犬が爪切りを嫌がる場合や、上手く爪切りができない場合は、動物病院などで切ってもらうことをおすすめします。
アドバイスを受けるなどして、上手く爪のお手入れができるように知識を身につけましょう。