子犬の保護犬は成犬に比べて数が少ないものの、小さくて愛らしい姿から人気を集めています。犬を飼うなら、子犬のときから飼育したい!と考える人も多いのではないでしょうか?また、成犬と子犬の保護犬のどちらを迎え入れるか検討中の人もいるかもしれません。

この記事では、子犬の保護犬と出会う方法や飼育の注意点を解説します。子犬の保護犬を飼うメリットやデメリットも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

子犬の保護犬はどこからくるの?

子犬が保護犬となる理由は、さまざまなものがあります。
たとえば、飼い主が何らかの理由で手放した子犬、ペットショップで売れ残った子犬、ブリーダーの飼育崩壊、先天的な病気がある子犬、野犬が産んだ子犬などです。
そのため、雑種犬のほか、トイプードルやチワワなどの人気犬種も保護犬として里親募集されています。

子犬の保護犬はどこで会える?

保健所や動物愛護センター、譲渡会、里親募集サイト、保護犬カフェなどで子犬の保護犬と出会えます。保健所や動物愛護センターは、成犬が多い傾向ですが、野犬の子犬に出会えることもあるようです。動物保護団体などが開催する譲渡会や保護犬カフェでは、子犬を含めてさまざまな犬と触れ合えるため、犬を迎え入れる雰囲気を味わえます。里親募集サイトでは、里親募集している子犬が随時更新されるので、まずは家にいながら子犬を探したい人におすすめです。

子犬の保護犬は無料で引き取れるの?

子犬の譲渡費用は、どこで犬を引き取るかによって変わります。
保健所であれば無料~1万円程度ですが、動物保護団体などでは2~5万円程度かかると言われています。

無料の場合は、ワクチン接種や避妊・去勢手術を受けていないことも多いので、引き取る前に確認しましょう。犬の飼育にかかる費用は、譲渡費用の何倍もかかるので、経済的な負担も考慮したうえで子犬を引き取るようにしてください。

子犬の保護犬を飼育するメリットとデメリット

子犬の保護犬を飼育するメリットとデメリットを解説します。

メリット

子犬の保護犬を飼育するメリットは、なつきやすい、小さくて可愛い姿を見られる、トラウマをかかえていることが少ない、家庭に合わせた飼育ができるなどが挙げられます。やはり子犬時代の可愛らしさを存分に楽しめるのが大きなメリットです。子犬は成犬に比べると、警戒心も少なく家庭に馴染むのが早いです。

また、成犬になると、その犬の習慣やクセのようなものが出てくる場合がありますが、子犬はそういったものも少ないといえます。生活や遊び、トレーニングを通して、愛情を注げば家族との絆もうまく築いていけるでしょう。

デメリット

子犬の保護犬を飼育するデメリットは、しつけが必要、世話に時間がかかる、いたずらされる、夜泣きをすることがあるなどが挙げられます。子犬はトイレのしつけなどが必要なので、飼い主さんが積極的にトレーニングしないといけません。成犬と違って食事や排泄の回数が多いので、時間に余裕がないと飼うのが大変です。

また、子犬はさまざまなものに興味を持ち、噛んだり食べたりしてしまうので、いたずらされたくないものは片づけておく必要があります。さらに夜泣きをすることがあるので、夜間の対応など覚悟が必要といえるでしょう。

子犬の保護犬を迎える前にトライアルを利用しよう

多くの施設では、保護犬を迎え入れる前に、トライアルを利用できるようになっています。
トライアルとは、実際に保護犬と暮らして同居犬や家族との相性をみることをいいます。保護犬の性格や行動が見られるので、今後の生活をイメージするのに役立つでしょう。トライアルをする中で相性がよくないと判断した場合は、迎え入れるのをやめる勇気も必要です。

子犬の保護犬の飼育に必要なもの

子犬の飼育に必要なものは、サークルやケージ、クレート、ベッド、トイレ、ペットシーツ、首輪、リード、食器などです。子犬の月齢によってはミルクが必要になることがあります。フードは今まで食べていたものを確認してから用意しましょう。一緒に遊べるように安全なおもちゃがあると便利です。シャンプーやデンタルグッズなどのケア用品も少しずつそろえるようにしてください。

子犬の保護犬を飼育する上での注意点

子犬の保護犬を飼育するときの注意点を解説します。

ワクチンなどの予防を行う

子犬を迎え入れたら、ワクチンやフィラリア予防など、犬にとって必要な予防を受けましょう。引き取る前に、保護施設で実施済みの予防について確認してください。

狂犬病ワクチンの接種は、法律で義務付けられているため必ず受けましょう。
混合ワクチンは、免疫力の未熟な子犬を感染症から守るために必要なので、散歩を始める前に接種してください。
フィラリアは蚊が媒介する寄生虫で、感染すると命を脅かす危険性があります。地域ごとに決められた期間に従い、フィラリア予防を行いましょう。
お散歩や庭など外に出る犬は、ノミやマダニに寄生されるリスクがあるので、予防をするようにしてください。

避妊・去勢手術は、保護犬の譲渡条件で受けることが必須になっている場合もありますが、条件になくても病気の予防のためには受けておきましょう。

しつけをする

子犬を迎えた場合は、飼い主さんがしつけを行う必要があります。
まずは犬の名前を覚えてもらい、アイコンタクトをとることから始めましょう。家の環境に慣れてきたらトイレやハウスなど、生活に必要なしつけを取り入れます。待てやお座りなどの指示は、フードやおやつをごほうびに使いながら教えてみてください。

しつけが難しい場合は、ドッグトレーナーやパピー教室を行っている動物病院に相談しましょう。

いろいろな経験をさせる

予防を済ませたら、子犬をお散歩に連れて行ってあげましょう。お散歩に行くまでに、首輪やリードをつける練習をしておくとスムーズに出かけられます。外の環境を怖がる場合は、抱っこだけでも大丈夫です。車に犬を乗せたい場合は、いきなり遠出せず近場に行くところから始めましょう。

外の音やにおいに慣れること、他の犬や人と出会って触れ合うことで子犬の社会性が育っていきます。社会性が身についてくると、ドッグランやドッグカフェなど犬や人が集まるところにも行けるようになるでしょう。

また、撫でる、抱っこする、口や足先に触れるなど、積極的に犬とスキンシップをとることが大切です。スキンシップは飼い主さんと犬の絆を深めるだけでなく、歯磨きや爪切りなど日常のケアがしやすくなります。

子犬を育てやすい環境づくりをする

安全に子犬を育てるために、環境づくりが重要です。
まずは、子犬のサークルやケージなどが置ける部屋を確保しましょう。観葉植物や人間用の食品は、子犬が誤って食べないように別の部屋で管理してください。子犬が自由に出入りしないように、キッチンや階段の前にゲートをつけておくと安心です。

また、子犬は体温調節が苦手なため、エアコンやヒーターで、快適な室温を維持しましょう。また、子犬は室内でも活発に遊ぶので、フローリングの床の上にはすべりにくいマットを敷き、家具の角にはコーナーガードをつけるなどケガの対策を行っておくとよいでしょう。

まとめ

今回は、子犬と出会う方法や飼育の注意点を解説しました。
保健所や動物愛護センターだけでなく、譲渡会、保護犬カフェ、里親募集サイトなどで子犬の保護犬と出会えます。子犬から育てるのは大変な部分もありますが、子犬ならではの可愛さとなつきやすいのが魅力です。子犬を迎え入れる前に、トライアルを利用して家族や同居犬との相性を確認しておくとよいでしょう。実際に子犬を飼育するときは、予防やしつけを行い、さまざまな経験をさせ、子犬を育てやすい環境づくりをすることが大切です。