普段は大人しい愛犬でも、事前準備をしないでいきなりお家でシャンプーすると、おそらくてんやわんやの大騒ぎになります。それはそれで楽しいドッグライフの醍醐味ですが、毎回ドタバタ騒ぎになるのはさすがに大変ですよね。

愛犬にストレスを与えず楽しくシャンプーするなら、便利グッズを活用してサクサク進めるのが一番です。このコラムでは、愛犬をお家でシャンプーするのに役立つアイテムや、ペットリフォームの話題をお届けしています。

犬のシャンプーの手順1|まずはブラッシング

自宅で愛犬をシャンプーしようと思い立ったからといって、いきなりお湯をかけて洗い始めるのはNGです。まずはしっかりブラッシングをして、抜け毛・被毛の汚れ・毛玉などをできるだけ取り除いておきましょう。

汚れや抜け毛をしっかり取り除くと、シャンプーした時の泡立ちが違いますよ!

おすすめの便利グッズ①スリッカーブラシ

抜け毛や被毛のからまりを取り除くなら、スリッカーブラシがおすすめです。

スリッカーブラシは、ピンがくの字に曲がっているブラシを指します。

トイプードルのような巻き毛の犬は、最初のブラッシングが大切。スリッカーブラシで巻き毛をほどいておくと、シャンプー液が毛の根本まで浸透しやすくなります。

おすすめの便利グッズ②毛玉とムダ毛取り専用コーム

ロングコートの犬にたくさんできてしまった毛玉をスリッカーブラシで取ろうとすると、引っかかって犬に痛い思いをさせることがあります。

そんな時は毛玉とムダ毛取り専用のコームがあると安心です。軽くなでるようにとかすだけでスムーズに毛玉が取り除けますよ。

犬のシャンプーの手順2|お湯で体を濡らす

抜け毛・汚れ・毛玉をきれいに落としたら、シャワーで犬の体を濡らしていきます。勢いよくシャワーをかけると怖がらせてしまうため、まずは弱めの水流で体を濡らし、様子を見ながら中ぐらいの水圧に調節していきましょう。

お湯の温度

・飼い主さんが「ぬるい?」と感じる35~37度くらいが犬の適温

・夏場の暑い時期も冷水でのシャンプーはNG

バシャバシャお湯がはねないよう、シャワーヘッドを犬の体に押しあてるようにしてお湯をかけていきます。

おすすめの便利グッズ③マイクロバブルのシャワーヘッド

ペット用のシャワーヘッドは、犬のシャンプーに適した水圧に調節しやすいのでおすすめです。マイクロバブルタイプなら水流が地肌までしっかり浸透し、毛穴に詰まった汚れ・皮脂・ニオイなどもきれいに落とす効果が期待できます。

おすすめの便利グッズ④ペット用のバスタブ

シャンプー嫌いのワンちゃんが途中で大暴れしたり、浴室から逃げ出してしまうのを防止するなら、ペット用のバスタブの中でシャンプーするのがおすすめです。

シャワーを固定できるフック付きなら両手を使って洗えますし、水しぶきカバー付きならシャンプー途中でブルブルされても飼い主さんがビショビショになるのを防いでくれます。

犬のシャンプーの手順3|予洗い(シャンプー1回目)

まずは予洗いから始めますが、直接シャンプーを犬の被毛にふりかけるのはNG!汚れた体ではなかなか泡立たず、無駄にシャンプーを使うことになるからです。事前にシャンプーをしっかり泡立てておき、被毛にモコモコの泡をつけたら全身になじませていきましょう。

ただし、予洗いはあくまでも被毛についた汚れや皮脂を落とすことが目的で、本番は2回目のシャンプーです。

無理に地肌や細かい部分まで洗おうとせず、被毛を中心に洗う感覚でOKですよ。

おすすめの便利グッズ⑤泡立て用のスポンジ

風呂おけなどに少量のお湯とシャンプーを入れ、スポンジに含ませてもみこむだけで簡単にモコモコの泡を作ることができます。

泡立てネットでも同様にモコモコの泡は作れますが、スポンジがあるとすすぎの際に顔にお湯をかけるのにも使えるため、断然おすすめです。

犬のシャンプーの手順4|シャンプー(2回目)

予洗いのシャンプーをしっかりすすいだら、再度モコモコに泡立てたシャンプーを犬の全身になじませていきます。やさしくマッサージするような感覚で地肌まで洗い、さらには耳の裏側・内股・わきの下・シッポの裏側・指の間といった細かい部分まで洗いましょう。

シャンプーをつけてからすぐに洗い流してしまうと、シャンプーに含まれている被毛や地肌に効果のある成分がしっかり行き渡りません。犬の全身にシャンプーをもみこんだら、5分ほどはシャンプーがついた状態にしておきましょう。

薬用シャンプーを使う場合は、できれば10分程度つけ置きすると薬効成分が行き渡るので理想的です。

犬のシャンプーの手順5|すすぎ

全身をしっかり洗ったら、シャンプーをきれいに洗い流します。すすぎ残しがないように、体の高い部分からシャワーをかけていきましょう。水が苦手な犬の顔をすすぐ際は、スポンジに含ませたお湯をかけてやさしく洗い流すと怖がらせにくいのでおすすめです。

わきの下・内股・シッポの裏側まで丁寧にお湯ですすぎ、最後に肉球の間にたまったシャンプーを洗い流したら完了。

トリートメントをする場合は、シャンプーと同様に直接犬の体にかけるのではなく、お湯で薄めたものを全身に行き渡らせてから洗い流すようにしましょう。

犬のシャンプーの手順6|タオルドライ

すすぎの工程が完了したら、まずは犬自身にブルブルしてもらい、できるだけ水分を飛ばしましょう。何度かブルブルして水分を飛ばしたら、タオルで全身の水分をふき取っていきます。

タオルでふきあげる際はワシャワシャしてしまうと被毛のからまりや毛玉の原因になりやすいため、ポンポンと軽く押すようにして全身の水分を吸わせていきましょう。

おすすめの便利グッズ⑥大判の吸水タオル

マイクロファイバー素材の大判タオルがあると、普通のタオルより素早く水分を吸収してくれます。大判タイプの吸水タオルを複数枚用意しておけば、効率よくタオルドライできるので便利ですよ。

犬のシャンプーの手順7|ドライヤー

しっかりタオルドライしたら、今度はドライヤーを使って本格的に乾かしていきます。ドライヤーを近づけ過ぎると火傷の危険性があるため、必ず15cm程度離した位置から温風をあてましょう。

ドライヤーの温風をあてながらスリッカーブラシをかけると、地肌から乾かしやすくなります。

おすすめの便利グッズ⑦ペット用ドライヤー

一般的なドライヤーは片手がふさがれてしまいますが、ペット用のドライヤーならハンズフリーで使えるため、両手で効率よく犬の体を乾かすことができます。お腹やわきの下などの乾きにくい部分も、両手を使って犬を万歳させながら温風があてられるので便利ですよ。

犬のシャンプーが各段に楽しくなるペットリフォーム

一般的な浴室でも犬をシャンプーできますが、自宅で愛犬をシャンプーすることを前提にしたペットリフォームなら、より快適に愛犬をシャンプーすることができます。

小型犬を楽にシャンプーできる洗面台

ボウルが広くて底が平らな洗面台なら、飼い主さんは腰をかがめず立ったまま小型犬をシャンプーすることができます。ペット用の洗面台は抜け毛をキャッチしやすいよう排水口の形状にも工夫がされているので、気軽に愛犬をシャンプーできそうですね。

皮脂汚れに強い浴室

犬の皮脂はワックスエステルという固形油になりやすく、自宅でシャンプーしていると浴室がかなり汚れてしまうことがあります。しかし皮脂汚れが落ちやすい表面処理がされた浴室の床なら、犬の皮脂汚れに悩まされることなく愛犬を思う存分シャンプーできますよ。

愛犬にストレスの少ない効率の良いシャンプーを目指そう

自宅で愛犬をシャンプーするなら、思っている以上に事前準備が大切です。あれこれ手間取っていると時間ばかりかかってしまい、愛犬はますますシャンプーが苦手になることも…。

せっかく家で愛犬を洗うなら「シャンプーは楽しい時間だ!」と思わせてあげましょう。

愛犬が楽しいと思える時間は、飼い主さんにとっても間違いなく幸せなひと時になるはずです。