保護犬を家族として迎え入れる時には多くの準備と心構えが必要です。保護犬を安全かつ快適に迎えるための環境整備や家族との理解、経済的な面などの準備を経て受け入れることになります。今回は、保護犬の受入れ条件にはどんなものがあるのか。また、家庭に迎えるための準備と心構えを紹介します。
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保護犬の受入れ条件は場所によって違いがある
保護犬の受入れ条件は、地域や保護団体によって異なります。一般的に、飼育環境、飼い主の経験、家庭のライフスタイルなどが評価されますが、具体的な要件は団体の方針や犬の特性によって変わることがあります。たとえば、庭が必須である場合もあれば、特定の飼育経験を求める場合もあります。これらの違いを理解し、準備を整えることが重要です。保護犬を迎える前に、各団体の具体的な条件を確認し、適切な対応を計画しましょう。また、保護犬の年齢や健康状態に応じた対応が求められることもあります。
家族で決める保護犬との生活
家族で保護犬を迎える前には、全員が同意の上で様々な側面を十分に検討する必要があります。ここでは、家族全員で考慮すべき重要なポイントと、期待と現実についてのリアルな視点とはどんなものなのかを紹介します。
家族全員の同意
保護犬を迎えることは家族全員の生活に影響を与えます。そのため、家族全員が犬の世話をする責任を共有していることが重要です。特に小さな子供がいる家庭では、保護犬を迎えることでのメリットデメリットを十分に理解する必要があります。
飼育環境の準備
犬を迎えるための物理的な環境を整えることも大切です。寝床や食事スペース、そして運動のための安全な場所が必要となります。また、家の中で犬が自由に動き回れるように、たとえば床材を変えてみるなど、室内の環境を犬に優しいものに調整してみることも考慮しましょう。
期待と現実のギャップに備える
保護犬との生活をイメージする際は、理想的なシナリオだけでなく、現実的な困難も想定しておくことが大切です。保護犬は過去に様々な経験をしているため、恐怖や不安を感じやすいことがあります。そのためトレーニングや日常の行動に特別な配慮が必要になる場合があります。
継続的なサポートの必要性
保護犬との生活は、継続的な学習と調整が必要です。犬の健康管理、行動問題の解決、適切な社会化を促進するためには、時に専門家の助けを求めることも重要です。ただし、時間がかかることも理解しておいてください。訓練所などが近くにない場合は、保護犬のいた団体に相談してみるのもよいでしょう。
コミュニケーションと忍耐
家族内でのコミュニケーションは、保護犬との関係を築く上で非常に重要です。犬の行動やニーズを理解し、家族全員で情報を共有することで、犬が新しい環境に適応しやすくなります。また、犬との絆を深めるためには、時に忍耐が必要です。
これらの点を家族全員で検討し、共通の理解と目標に基づいて保護犬を迎える準備を進めることで、新しい家族の一員が幸せで健康的な生活を送ることができるようになります。
保護犬を迎えるための手順
保護犬を迎えるためには、いくつかの重要な手順が必要です。これには、適切な住環境の確保、経済的な準備、そして心の準備が含まれます。ある保護団体を例に、保護犬を迎えるためのステップを紹介します。
保護犬団体を決める
まず保護犬の団体を決めましょう。インターネット上では多くの情報が公開されているので、自宅の近くや会いたい保護犬がいる団体を決めて問合わせましょう。面談の日時を設定し、会いに行きます。
家族全員で保護犬に会いに行く
家族全員で保護犬に会いに行きます。触ったり、散歩に行ったりとお目当ての子と時間を過ごしてみて下さい。家族全員で行く理由としては、家族全員が保護犬を受け入れるという意思の表示と、団体側での審査のためです。施設側では、一度大変な目にあってやってきた保護犬に幸せになってほしいと常に願っています。そのため、しっかりと顔や雰囲気、環境など全てが保護犬を幸せに出来るという確信を審査という形でチェックしているのです。中には数回の面談が必要な場合もあります。
審査結果を待つ
保護犬と触れあった後、数日~1週間くらいで団体から審査の結果報告を受けます。合格だった場合は、今後の流れや受入れ日時などを確認し、迎える準備が始まります。登録料などがかかる場合もあるので、金額なども確認しておくと安心です。ごくまれに団体が示す条件が自分達に当てはまっている場合でも、団体が保護犬を幸せにできないと判断される場合は審査から落ちてしまいます。その場合はあきらめることも肝心です。
家庭に迎える
いよいよ保護犬が自宅にやってくる日が来ました。保護犬が新しい飼い主の元に来るときには、ワクチンや避妊手術などを施してからやってきます。飼育スペースなどをしっかり整えて迎えましょう。譲渡が終わった後は、保護犬団体が現状の生活をチェックしにくる場合もあります。幸せで元気いっぱいな姿を見せて安心させてあげてください。
保護犬のしつけは難しい?理解と準備が必要な理由
保護犬のしつけには、特有の課題があり、その成功は理解と準備、そして長期的な視点に大きく依存します。保護犬は過去の経験から多くの行動問題を抱えていることがあり、これらを理解し適切に対処することが不可欠です。
保護犬に見られる特有の行動
保護犬は過去の経験による不安や社会化の欠如から、新しい環境や人々に対して極度の不安を示すことがあります。このような行動には過剰な吠えや攻撃性、分離不安が含まれているのが特徴です。また、外に出た事がない子などは、散歩が出来ないなどの特徴もあります。新しい場所に来たからと、すぐに切り替えられるとは限りません。時間をかけてじっくりと見守りましょう。
長期的な視点でのしつけ
保護犬のしつけは、一晩で成功するものではありません。犬の行動を変え、信頼を築くには時間が必要です。保護犬がどんな環境で育ってきたのかを理解し、家族に溶け込めるようにトレーニングをする必要があります。たとえば、ポジティブトレーニングを繰り返すことで、褒められるという愛情としつけを同時に学んだり、根気強く接することで信頼関係を築けたりします。保護犬を受け入れる家族は、保護犬が新たな人生を歩むためのきっかけを与え続けることが重要です。
保護犬との生活はまさに挑戦の連続です。しかし適切な準備と理解、そして根気強い姿勢を持つことで、彼らとの充実した関係を築くことができます。これらの努力は、保護犬に新たな人生のチャンスを与え、彼らが愛情深い家庭の一員として幸せに暮らすための土台を作りとなるのです。
保護犬の受入れ条件をクリアしたら、あとは思いっきり愛情を注ぐだけ
保護犬は様々な事情で保護犬施設にいます。家族として迎える場合は、それなりの覚悟と経済力、忍耐が必要となるでしょう。気に入った子が居たら、どんな子なのか、どんな過去があるのかなど情報提供もしてくれるので、しっかりと理解して家族全員で共有しましょう。
保護犬に会いに行って、雰囲気を肌で感じてから決めるとより実感も湧きます。保護犬団体からのOKがもらえたら、あとは保護犬に思いっきり愛情を注ぐだけです。家族の一員として、愛情をたっぷり与えてあげて下さいね。