飼い主:グレイのオカン
愛 犬:グレイ
岡山県愛護センターに収容されていた大きな成犬のオスの野犬。ボランティアさんが引き出してくれた後、たまたま何となく見ていたSNSでこの子!となった後、3年前から一緒に暮らしている。
脱走等、気をつけることはあるけれど。川遊び、水遊びが大好きなアウトドアな面があり、今年暫く疎遠だった夫の父が病気の為元気なうちに…と言われ、子供のいない私達夫婦はグレイと遊びに行こうかと少し気持ちが重たいままだったがグレイを連れて初めて向かった。
お義父さんもお義母さんもグレイを可愛がり、お義父さんは張り切って川遊びや山遊びにも連れていってくれた。
グレイが居なかったら私はずっとお義父さんと話すことも無く永遠のお別れをしていたかもしれないし、夫はお義父さんとまた小さい頃の夏休みのように遊ぶ事なんてなかったのだろうと思う。
グレイも気を遣ってくれたのだと思う。普段は知らない人からおやつなんて滅多に食べないのに、お義父さんからおやつを貰ったり近づいていったり。
気まぐれかもしれないが、グレイの優しさや観察力のような気がした。
同居犬の元野犬双子兄妹以外とは遊んだり交流したり滅多にしないし、ドッグランに行ってもほぼ双子の監視しかして居ないような子で他人とも距離を置く子なのに。
グレイの中で『家族』というものなのだろうなと感じた。
義理の両親だから…と言う私の気持ちや、会えば喧嘩するから…と言う夫の気持ちを吹き飛ばして『家族』なんでしょ?と言わんばかりのグレイの行動に小さな事で蟠りを作っていたのだなと気づかされた。
グレイの後に迎えた野犬双子もグレイが居たからこそ迎えようという気持ちになれたのもあるし、迎えたあとも色々と苦労はしたけれどグレイがいたからこそ双子も慣れたのだと思う。
不思議とどちらもグレイと相性が悪そう…等と思う事が無いほど、グレイにベッタリだ。
グレイは私達の所へ来てどう思っているのかはわからないが、野犬だったグレイだからこそ私達家族とは上手くいくのだと思う。
元野良猫だった先住猫ですらグレイが大好きだ。
グレイを中心に今日も我が家は回ってる。
譲渡不可判定だったグレイ、私達家族にとってはどんな犬種よりもどんな犬よりも最高の相棒で息子で私にとっては永遠の彼氏のようなそんな存在だ。
大きな成犬の野犬、こわそうな見た目の野犬。
君がいてくれて、本当によかった。ありがとう。
またお義父さんのところに遊びに行こうね!
グレイを通して、預りボランティアさんやセンター職員さん、団体の代表さん、里親さん仲間、SNSでの犬友さん…たくさんの人達と私達も出会うことが出来ました。
夏に我が家に来たグレイは台風のように色んな人をグルっと運んできてくれたような気がします。
(2023.8)