犬は人間より寿命が短い生き物であり、「愛犬とどれくらい一緒にいられる?」と疑問を抱く方も少なくありません。
犬の寿命を大幅に伸ばすことは難しいですが、健康的な生活を送らせてあげることで長生きする可能性が高まります。
今回の記事では、犬の平均寿命や健康状態を保つために注意すべきポイントを解説します。
この記事を読むことで、愛犬に健康で過ごしてもらう秘訣が理解できるようになります。
犬の平均寿命が伸びている理由についても併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
犬の平均寿命は14歳
アニコムホールディングス株式会社が実施した調査※1によると、2017年時点における犬の平均寿命は14歳です。
さらに、2008年の平均寿命が13.3歳だったことを考えると、平均寿命が伸びていることがわかります。
ちなみに、ギネス世界記録の公式ページ※2では、これまで最も長生きした犬は、オーストラリアン・キャトル・ドッグで29.5歳であることが確認できます。
犬の平均寿命には個体差があるので一概にはいえませんが、犬種や犬種群によっても寿命に違いが見られるようです。
次章で犬種、犬種群ごとの平均寿命について確認していきましょう。
※1アニコム 家庭どうぶつ白書 2019 ※2Oldest dog ever | Guinness World Records
犬種ごとの平均寿命
上記で紹介した調査※1は、犬種別に平均寿命を算出しています。
以下で、一部の犬種における2017時点の平均寿命を確認しましょう。
- トイ・プードル:15.2歳
- チワワ:13.8歳
- ヨークシャー・テリア:13.9歳
- ミニチュア・ダックスフンド:14.9歳
- パグ:12.7歳
- ジャック・ラッセル・テリア:14.5歳
- 柴:14.6歳
- フレンチ・ブルドッグ:11.2歳
- ウェルシュ・コーギー・ペンブローク:12.9歳
- ゴールデン・レトリーバー:11.0歳
- ラブラドール・レトリーバー:13.1歳
- バーニーズ・マウンテン・ドッグ:9.3歳
同調査によると、最も長生きする犬種はトイ・プードルで15.2歳、最も寿命が短い犬種はバーニーズ・マウンテン・ドッグの9.3歳でした。
犬種によって平均寿命が大きく異なることがわかります。
次は、犬種群ごとの平均寿命を見ていきましょう。
犬種群ごとの平均寿命
犬種群ごとの平均寿命は以下の通りです。
- 超小型犬:14.0歳
- 小型犬:13.8歳
- 中型犬:13.3歳
- 大型犬:11.1歳
体のサイズが小さい犬種の方が平均寿命が長い傾向にあることがわかりました。
最も長生きするトイ・プードルは超小型犬に属し、最も寿命が短いバーニーズ・マウンテン・ドッグが大型犬であることからも伺えます。
犬の平均寿命が伸びている理由
ここまで犬の平均寿命について確認してきましたが、犬の平均寿命は年々伸びていることがわかりました。
平均寿命が伸びたのはどうしてでしょうか?
ここでは、犬の平均寿命が伸びている理由を確認しましょう。
獣医療の発達
内閣府の公式ページ※3によると、人間の平均寿命は延伸するといわれており、2060年には男性が84.19歳、女性が90.93年になると予想されています。
人間の平均寿命が延伸している背景には、医療技術が発達していることが関係しています。
同様に、獣医療が発達するのに伴って犬の平均寿命も延伸しています。
内視鏡やCT・MRIなどの最新機器を導入したり、動物用の抗がん剤の種類が増えたり、獣医療は著しく成長を遂げているのです。
※3<平均寿命の推移
食環境・飼育環境の変化
食環境・飼育環境の変化も、犬の平均寿命を伸ばした理由の一つに挙げられます。
インターネットの普及によって、犬種や年齢にあわせた栄養総合食や健康サプリメントなどを手軽に入手できるようになりました。
また、飼育環境に関しては室内で飼育する人の割合が90%を超えており、犬が事故に遭う可能性や感染症にかかるリスクが少なくなったことが伺えます。
犬の平均寿命が伸びるということ
犬の平均寿命が伸びるとは、一体どういうことなのでしょうか?
健康寿命を伸ばすことが注目されている
犬の平均寿命が伸びるということは、将来的に愛犬が介護を必要とする可能性が高まるということです。
高齢者が高齢犬を世話をするケースや、老犬ホームを利用するケースも見られ始めており、近年は平均寿命の延伸だけではなく、健康寿命を伸ばすことへ関心が寄せられています。
日本介護予防協会※4によると、健康寿命とは、健康上のトラブルによって、日常生活が制限されずに暮らせる期間です。
それでは、犬の健康状態を保つにはどうすればいいのでしょうか?
※4<平均寿命の推移
犬の健康寿命を伸ばすには?
犬の健康寿命を伸ばすにはどうすればいいのでしょうか?
健康寿命の定義を明確にする
人間における健康寿命は定義づけられていますが、犬の健康寿命の定義は曖昧です。
まずは健康寿命の定義を明確にすることで、具体的な目標を設定する必要があります。
犬にとって何歳くらいが健康寿命に該当するか、健康状態の判断基準はどうするかなど、考えなくてはいけないことは様々なため、犬の健康寿命を定める必要性が高まっています。
食事に気をつける
犬ではなく人間用の食事を与えてしまうと、犬の健康に悪影響を及ぼしてしまう可能性があるため、犬にあった食事を与えることを意識しましょう。
また、ドッグフードを与える際は添加物の少ないものを選びましょう。
添加物を多量に含むドックフードは、内臓や皮膚の疾患を引き起こす可能性があり、飼い主の中には、手作りご飯を用意する人も少なくありません。
犬の手作りご飯に関して、以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
定期的に運動する
愛犬に定期的に運動させるようにしてください。
運動不足は肥満に繋がり、病気にかかるスクを高めます。
散歩を1日1~2回させるのが理想的です。
また、ボールやフリスビーなどを使用して犬と一緒に遊ぶ時間を設けて、犬が運動できる機会を作りましょう。
犬の散歩に関しては、以下の記事で紹介していますので、興味のある方はご確認ください。
定期検診を受ける
日常生活では気づけない病気にかかっているリスクがあるため、定期検診を受けるようにしましょう。
定期検診を受けることによって、病気の早期発見ができる可能性が高まり、命を落とさずに済むかもしれません。
特に老犬の場合は、定期検診が重要な役割を担います。
身体の異変に気づくためにも、年に2回程度定期検診を受けるとよいでしょう。
また、動物病院に慣れておくことで、いざ入院が必要になったときでも、精神的負担を軽減できます。
去勢・避妊手術を行う
犬を飼い始めたら、去勢・避妊手術を行う方が多く見受けられます。
去勢・避妊手術とは、妊娠や出産を避けるための手術のことであり、望まない妊娠や出産を避けるだけでなく、性病にかかるリスクを低下させます。
さらに、発情期に見られやすくなる問題行動を防げるので、飼い主と愛犬の両者にとってのストレスを軽減できるのです。
まとめ
今回の記事では、犬の寿命について調べている方に向けて、犬の平均寿命や健康状態を保つために注意すべきポイントを解説しました。
犬の平均寿命は14歳といわれており、年々平均寿命は伸びていることがわかっています。
犬の平均寿命は犬の大きさや犬種によっても異なるだけでなく、個体差があり、犬の健康寿命を伸ばすには、食事や運動など、普段の生活に気を払うことが大切です。
犬の健康状態や体調に合わせて、手作りご飯を用意してあげることをおすすめします。
また、定期検診や去勢・避妊手術について、獣医師と相談しながら決定するようにしてください。