飼い主:umesan.gram
愛 犬:梅生


 
梅の咲き始める頃、繁殖犬のボクサーがボランティアさんに保護されていることを知りました。
当時その子の体重は約17kgでとてもガリガリ。力になりたいと我が家にお迎えしました。
名前は梅生(ウメ)。梅生と私たち家族の2年間のお話です。

我が家には未就学児が3人います。子どもたちは梅生を「おばあちゃんだから」と、とても大切にしていました。
一緒にお散歩に行ったり、お水をあげたり、梅生はいきものと暮らすことの責任感を小さな子どもたちにたくさん教えてくれました。
だけど梅生ばあちゃん、実は子どもがあまり好きではありませんでした。そっぽ向いて無視したり、外を歩く子どもにも小さな声で吠えていました。そして性格はとっても頑固。お互いが少しずつ歩み寄ろうとする姿はかわいらしかったです。


しかし、梅生は少しずつ立てなくなっていきました。子どもたちも「大丈夫かな?」「病気なの?」と不安そうだったのを本当によく覚えています。

薬を飲んでは改善、現状維持。しばらくすると以前より悪化。そのサイクルを繰り返していきました。
生命力にあふれる梅生を、先生はいつもすごいと褒めてくれていました。


そして梅生と過ごす2回目の梅の季節。梅生は家族に見守られてお空へ旅立って行きました。
一生懸命、病と闘ってくれました。息を引き取るギリギリまで「もっと一緒に散歩したかった」「死なないで」と、泣きながらお別れする子どもたちの姿は今でも鮮明に覚えています。みんな梅生からたくさんのことを教えてもらったね。


梅生との日々は私たち家族にとって本当にタカラモノ。子どもたちは梅生の仏壇に話しかけたり、お手紙をおいたりしています。
梅生ちゃん、今ごろお空で走り回ってるのかな?これからも我が家のおばあちゃんとして見守っていてね。だいすきだよ。
(2023.10)