飼い主:ニコママ
愛 犬:ニコ



ニコが3歳の頃、私は癌の告知をされた。ステージⅢだった。
ニコと二人暮らしの我が家。告知されて最初に考えたのはニコのこと。
犬のご縁で繋がった友達やご近所さんが協力してくれると言ってくれた。ニコと1泊以上離れたことはない。でも「この子なら大丈夫」そう思った。
普段甘えない子だったが癌告知以降、寄り添ってくるようになった。

入院する日の朝、事情を説明した。ジッと私の顔を見て話を聞いていた。「お互い頑張ろうね」って話した時のニコの顔を今でも覚えている。
その後、ご近所さん宅で良い子に過ごした。
環境が変わっても室内トイレはすぐに覚え、ご飯を残さず食べ、良いうんちして、鳴くこともなく元気にお散歩する。
私は治療に集中できた。そして退院。2週間ぶりのニコは戸惑った様子で私の周りを一周した。何かを確かめた後に甘えてくれた。
術後の体の異常に気づいて違和感を覚えたのかもしれない。

この先も生きて「ニコを見送る」という責任を果たさねばならない。
ニコ、私たち頑張ったよね。これからもよろしくね。
(2025.6)